2017年2月2日木曜日

原子力発電所の都市伝説

とある原発関係者の中で誠しやかに噂されていることがあります。真偽のほどは分かりませんが、どう思いますか?(小さい字で簡単な判定・解説をしておきます)

1.原発が海岸近くにあるのは、海底の地質、特に活断層がわからないから、活断層があるという証拠にならない。

<正しい>地質学をやった人ならすぐに疑問に思うところです。海底の地質調査は普通はできません。それを見越して作っているのなら社会的には悪ですね。

2.原発を全部停止させても電力は不足しない。作ってみたいから作っただけのこと。

<前半は間違い>現状では原発を全部停止させても電力は不足します。
<後半は不明>とある電力会社の幹部が言ったらしいです。

3.原発を廃止しないのは放射性物質の処理ができないから。

<不明>現在は汚染されにくい容器に入れ、深さ300mの地中に埋めているとのことです。これで処理できているのかどうかは、数十年~数百年経過しないと分かりません。

4.活断層上に作られている原発がある。

<正しい>敦賀半島の敦賀原発が浦底断層上にあります。1927年に論文で発表されていましたが、1967年に日本原電は断層上に原発の建設を始めました。
他に活断層近辺の原発は多数存在します。また気が向いたら書くことにします。

5.関西電力の社員は若狭湾では海水浴をしない。

<不明~間違い>関電社員の言葉らしいが、まさか冗談でしょう。

6.原子炉の耐用年数は30年~50年で、その後はどうなるかは作った人もわからない。

<間違い>耐用年数は会計上のもので、適切な管理を行えば100年ぐらい持つらしいですね。その後は廃炉となりますが、日本での廃炉は完了しておりませんが、東海原発で23年、福島第一原発で10年~40年かかるようです。費用は54基全ての廃炉で3兆円となっています。但し、イギリス)(29基)の廃炉は90年9兆円と言われています。

7.電力会社の偉い人が自分が死んだあとの、原発の被害など知らんと言ったとか。

<不明>まさかそんなことは言わないでしょう。

8.電力会社の人は原子炉には近づかず、放射線業務は子会社がやっている。

<正しい>放射線管理もずさんと聞いたことがあります。被ばく覚悟でやっているとも・・・。

9.「青森県下北半島を世界の原発のメッカにする。」といった国会議員がいる。

<正しい>中曽根康弘 元総理大臣 が言ったらしいです。


私の補足解説(但し、だんだんと疲れています)

1.は確かに海底の地質調査は難しいが、潜水艇を使えば概要は可能。地震波を使った地質調査、海底ボーリング調査などは可能だが、現在どれほどの技術があるのか不明です。

2.の前半部は代替エネルギー転換を行いつつなら大丈夫と思います。後半は技術を誇示するために作りたかったと思います。

3.地中300mが安全かどうか判断できません。岩盤中なら多分安全だが、土砂なら危険かもしれません。

4.美浜原発より、浜岡原発の方が危険だと思います。すぐ近くを南海トラフが通っています。あとは、伊方原発。中央構造線の近くです。福島第一と同程度の事故を考えるなら、下北半島~東海原発までの東日本太平洋側は全て危険です。この区域は何度も津波の被害に逢っています。

5.若狭湾はいいところです。

6.原子力発電所は設置・廃炉に費用がかかりすぎるので、100年ぐらいは持つんじゃないかと言っていると思いますが。

7.これを言っちゃお終いでしょう。

8.子会社の人と話をしたことがあります。ほぼ正しいと思いますが。

9.原発事故があったら、恐山は本当に恐ろしい山になりますね。


さて、原発は安全ですか?それとも危険ですか?
次回があればお楽しみに。

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