1.微弱電流によるもの
岩石の中には圧力をかけると静電気が生じるものがあります。これを圧電効果と言います。代表的な鉱物はトルマリンですが、これ以外にも電極を持つものが多数存在します。花崗岩中にも圧電効果を持つ鉱物が含まれます。これが通電すると微弱な電流が一瞬流れます。地震前の岩盤の圧縮による圧電効果により微弱電流が発生し、この影響でいろいろな現象が起こるという仮説です。
私個人的には理論的には正しいと思いますが、この現象で地震の予知が特定できないことによります。
・地電流の変化
・動物の異常行動
2.微弱電流の空中放電
これも微弱電流に関するもので、電流(電磁波)が空中にまで及ぶと考えられる仮説です。実際には地上では、電波や電流などのノイズが多く、観測が困難で地震予知は難しいといわれています。
・火の玉
・空の発光現象
・地震雲
・通信機器の異常
・携帯電話の不調や、バッテリーの異常な消耗
3.大気イオン濃度の変化
岩盤破壊の際に岩石中にできた隙間から、いろいろなガスやイオンを放出するという仮説です。これも環境にノイズが多すぎるため予知は難しいと思います。
・動物の異常行動
・ガスなどの放出
4.地下水などの、水位・水質等の変化
岩盤の小破壊によって数日前から、地下水に変化が起こるという仮説です。
・地鳴り
・地下水(井戸)の水位変化
・温泉の湧出や温泉が止まる
5.ついでにナマズ
「地震はナマズが尾を振ることで起こるという説の検証」という7年間にわたる研究に対して、日本の気象庁にイグノーベル物理学賞が贈られました。後に撤回されています。上記のようにナマズが一概に迷信ではなく、生活の知恵とも思うのですが・・・
宏観現象を真面目に研究をしている人も多いのですが、残念ながら科学として認められていません。理論的には正しいと認められるが地震予知ができない、などの理由もあります。科学として認められるためには有用であるという原則があります。まだその域に達しておらず、これらのものは「未科学」といいます。もう少し研究を続ければ、地震学の一部になるものもあるでしょう。迷信やデジャブ(起こったことを前にもあったと感じること)や因果関係の逆転として扱う人も多いのはご存知のことと思います。
なお、私は宏観現象に対して好意的です。超常現象・心霊現象・超能力も好きですが、信じた方が絶対に面白いからです。理学科を出た人間でこういった考え方をする人は少ないかも知れませんが、面白い方を選んだ方が楽しいですよ。
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