2017年5月13日土曜日

活性酸素は身体に悪いの?

よく、活性酸素が体に悪いとか言われている。活性酸素は体には悪い一面があるが、本当にそれだけなのだろうか。人体で生成されるものについては、一方的に体に悪いものって少ないような気がするのだが。という訳でちょいと調べてみた。実際に製品のページで宣伝されていることとは、かなり違う。これは製品を売ろうとする愛社精神なのか!!

活性酸素とはスーパーオキシド(-1電価を持つ酸素分子)、水酸基、過酸化水素、一重項酸素(一重項励起状態の酸素)の4種類である。一重項励起がわからないようでは活性酸素が何たるかを語るのは恥ずかしい。よく水素は活性酸素を除去するなどとあるが、活性酸素種を除去する抗酸化物質(酵素等)の中に売ろうとする水素は入っていない。

(ここは飛ばしていいよ)スーパーオキシドの除去には、ビタミンC、ポリフェノール、水酸基には、ベータカロチン、ビタミンE、尿酸、リノール酸、システイン、フラボノイド、グルタチオンなど、過酸化水素はペルオキシダーゼによって水に分解され、一重項酸素は、ビタミン類や尿酸で除去される。(ここまでね)普通の食生活をしておけば十分である。

また、水素製品のページでは、よく見かける「善玉活性酸素」「悪玉活性酸素」というのは他のページでは見られない。定義されていない語句である。まるで「コレステロール」のようだ。製品のページを読むと、白血球といっしょになって細菌などを処理するものを善玉、DNAを傷つけるものを悪玉と言っているようだが、同じ活性酸素である。少し考えれば分かるが、細菌を殺す力があるからこそ、DNAを傷つけてしまうのだ。平常の生活では、DNA 損傷は細胞あたり一日数万から数10 万回になるが、すぐに修復される。たまに、修復に失敗することがあり、突然変異の原因となる。

だいたい、水素製品が普及してから日本人の平均年齢が急に伸びてはいない。むしろ、医学の進歩などで徐々に伸びているのだ。
水素が健康にいいという臨床データはないが、実験した人はいて、水素と健康とは関係がないという結果が出ている。もっともこの結果でさえ、水素と健康との関係を証明したものとはみなされていない。従って水素が活性酸素を除去する証明はできない。これを主張する時、証明義務は「効果がある」側にあるからだ。これは「疑似科学」または「未科学」とされている。
但し、水素水については、疑似科学というより「非科学」とされている。「非科学」とは妄言や都市伝説の仲間と思えばよい。

活性酸素や水素を気にするよりも、きちんとバランスの良い食事をとる方が良いだろう。





0 件のコメント:

コメントを投稿

一括査定