2017年3月2日木曜日

血液型性格判断は当たらない


まあ、表題のように書いてしまえば、結構抵抗する人もいるでしょう。

血液型性格診断というのがあります。下のように血液型と性格を関連付けるものです。まあ、血液が性格診断を好きな人は誰でも知っていることですね。
さて、ユングという深層心理学の有名な人がいます。フロイトの弟子だったのですが、後にフロイトと別れて「ユング心理学」という心理学の体系を作った人です。「心は無意識の働きが大きい」という考え方に基づいています。ユングは深層心理を思考(理性)・感情・感覚・直観をと、4つの類型に分け、さらに外向(行動を起こすタイプ)と内向(自分を見つめるタイプ)の2つに分けました。
なんとなく、血液型に関係しているように見えないこともありません。
これは、「ソーシャルスタイル理論」といい、ユングの発展形としてメリルとリードによって確立した概念です。この二人、日本ではほとんど知られいませんが、下の表は時々会社などで変われているようです。アナティカル=AB型、ドライビング=O型、エアミブル=A型、エクスプレッシブ=B型となるような気がしませんか?

血液型と性格について2つの例をあげました。では、血液型と性格が関係しているのでしょうか。そのためには、性格や感情がどのようにしてできているのかを知らなくてはなりません。

性格や感情は、脳内物質と前頭葉・大脳辺縁形によって決まります。 脳内物質の量により、神経回路を通る信号の伝わりかたが人によって異なり、 これが性格・感情となります。信号の伝わり方は変えることができますので、性格は変えることができます。
血液型(ABO式)は、赤血球表面の糖鎖末端の違いによって分類されています。従って性格とは関係ありません。

この反論に対して、「だって、当たっているもの」となるでしょう。この反応とは何でしょうか。

・インプリンティング
短時間で覚えた記憶が、その後それを変更しようとしてもなかなか変更できないほど強固な記憶となる現象のことです。

・観察者バイアス
観察者が期待していることを強調しすぎて、それ以外のものに気づかない現象のことです。

・確証バイアス
仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のことです。

・チェリーピッキング
数多くの事例の中から自らの論証に有利な事例のみを並べ立てることです。

未知論証
血液型性格判断は間違いだというが、証拠がないので正しい」とする詭弁です。

・早い一般化
「私の周りの5人は全て血液型性格分析に合っている。だから血液型性格分析は正しい」とする詭弁です。

では、実際に外国ではどのような血液型分布となっているのでしょうか。


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