昔流行った健康法

「たぶん、今の若い人は知らないでしょう」と言ったら、自分が年寄だと言っているようか気がします。だから、「ご存じない方もおられるかも知れませんが」と言った表現にします。私が大学受験前後に健康ブームが訪れ、猫も杓子も「健康」に走りました。マスコミもこれを取り上げ、この方面の博士と称する人たちや、学会で発表したというものが多数現れました。

今のようにインターネットで情報を探すこともできない時代のこと、これらの策略に乗ってしまった人があまり必要のない「健康器具」を買い続けた人もいました。博士号と言っても、ディプロマミル(金銭で学位などが取得できる組織：学位商法と言い、アメリカでは学位とみなされない)であったり、適当な名称の学会を作ってその中で主張しただけのものもありました。普通の学会でも発表は自由で「私はこんな研究をやってます」みたいなものもでＯＫです。「インチキじゃねえか」と思う方もおられるでしょうが、現在まで生き残っているものもあるようです。

ぶら下がり健康器は1978年にTV直販を通じてブームになりましたが、類似商品が多く出回ったのと、翌年にはブームは終わったこともあり、その翌年には会社が倒産しました。もう売っていないだろうと思いましたが、探したら今でも売っていました。私が思うには身体も真っすぐに伸び、いつも圧縮されている背骨にはよさそうですね。腰痛にも牽引みたいで効果があるのかも知れません。筋肉も伸びるので疲れは取れるかも知れませんね。しかし、腕力のない人や体重が重い方、握力のない方には少しつらいでしょう。女性はぶら下がるだけでダイエットになるというふれこみですが、確かに筋肉が鍛えられて基礎代謝は向上すると思います。

当時購入した人の多くは、現在では使わなくなって、捨ててしまったか、納屋にでも放り込んであるか、洗濯干しに変わったか、という哀れな末路を辿っています。最近では開き直って、洗濯も干せますとして売り出しているのもあるようです。

ルームランナーは現在でも生き残っています。正式にはトレッドミルといいます。これは、スポーツクラブなどにあるのでまだ売っています。電動で強制的に走らせてくれます。歩くこともできます。私は屋外の走り込みの方が好みで、現役選手時代には毎日走っていました。雨の日は休養日としていましたが。しかし、真夏や真冬には屋内でできるので楽でしょうね。炎天下や雪の中を走るのはやはりちょっとね。

これは私が心臓の検査に行くと走らされます。狭心症なので毎年やっているのですが、年ごとに厳しくなっていくように思えます。無理をせずに自分のペースで走りましょうと言ってくれますが、そこは無理してでも走り切ってしまいます。

現在では、使わなくなったルームランナーを流用して犬の散歩を室内でやってしまおうとする人がいるとのことです。結構、いいかも知れませんが、犬の散歩って飼い主の散歩も兼ねているんじゃないかという気もしますが・・・。よくわからないんだが、景色の変わるものや、走ると進むものも開発されているらしいです。外へジョギングに出た方がいいような気もしますが・・・。

福島発條製作所 スーパーエキスパンダー (5連) FX1936

エキスパンダーもまた今でも生き残っていると思いきや、いろいろな型や色のものが出て、昔と比べてかなり進化を遂げているようです。

扱い方は簡単で器具を左右に引っ張って、腕・胸・背中の筋肉を鍛えます。昭和レトロのエキスパンダー懐かしいですね、どこの家にも一台ありました。「巨人の星」の真似をして遊んでいましたが、変な使い方をすると、ばねの間に皮膚や髪の毛を挟んだりして、ろくな結末にならなかった器具です。今では変なところを挟まないようにゴムでできているのもあります。むやみやたらと鍛えても筋肉はなかなかつきませんが、現在のスポーツ医学ではどのぐらいトレーニングをして、どのぐらい休めばいいかなどは確立しています。それに従いトレーニングを行って下さい。筋肉マニア向きのグッズですね。(巨人の星の真似をしないで下さい。近代トレーニング理論に反しています。)

スライヴ ロデオスリム FD-015

ロデオボーイはロデオスリムと名を変えて、ダイエッと器具として生き残っています。腹筋、背筋、大腿内転筋、大腿四頭筋、大臀筋などを中心に、バランスを取るために多くの筋肉を鍛えられるようです。乗っているだけで腹部や臀部、太もものシェイプアップが可能になると宣伝しています。インナーマッスルには効果がありそうですが、実際に馬に乗ったことがないので何とも言えません。腸捻転には気を付けた方がいいでしょうね。

ロデオボーイの廃棄の記事を書いる方がおられますが、粗大ごみで出すのが、廃品回収業者に頼むより安いです。まあ、地域によって違いますが、中古品を売り飛ばせるところがあるならそれが一番いいかな？とも思います。