2017年6月2日金曜日

アントシアニンの効果

私は性格が悪いのか、根性が腐っているのか分かりませんが、割とに世間の常識に反対したくなるところがあります。ブルーベリーが出始めた頃は「あれは目にいいんだ」と言っていたのですが・・・。皆が言うと反抗したくなるんですよ。それから、(  )は読まなくてもいいです。

ブルーベリーに含まれている「アントシアニン」なんですが、どこを見ても「目に良い」とか「視力改善」とかあるんです。あれは本当なんでしょうか。じゃあなぜ眼科で薬として出さないの?不思議でしょう。

ところで、アントシアニンとは何でしょう。
(これはあまり書かれていないのですが、アントシアニジンという成分が糖と結びついたものと考えてまず間違いではありません。)植物の色(赤~青)はアントシアニンでできているので、わりとそこら辺に普通に存在するものです。色の濃いベリー類には多いようです。私はいちごは好きです。

実はアントシアニンは動物実験では薬理作用が認められています。人間に対する作用が解明されていないので、医薬品に入ることもありません。医薬品ではないので、医者が処方することもありません。しかも、認められている薬理作用は抗酸化性で視力とは関係ありません。日本では医薬品として認められていません。ということは、効果を標榜すると違法ですね。

アントシアニンは植物学では研究の対象として、人気があります。アントシアニンの遺伝子を操作して、元来ない色の花を作るなどです。目とは関係ないか。

アントシアニンは網膜の(ロドプシンと呼ばれる)色素の分解・再合成を助ける働きがあると述べられています。さて、下の図を見て下さい。これは、中学校の理科でも習うことです。思い出したくない人もいるでしょう。

近視・遠視ともに屈折異常という病気(乱視もそうなんですが)で、網膜に焦点が合っていません。アントシアニンが視力改善効果があるとすれば、網膜上に焦点が来るように改善できることになります。近視の場合は、目のレンズである晶状体(水晶体)を薄くさせるか(焦点距離を長くする)、晶状体と網膜の距離を短くするかの作用があればいいわけです。

ところが、各サプリメントでは、アントシアニンの効果は網膜を健康にするとか、栄養を与えるとかそんなことが書いてあります。近視に網膜の状態は関係ありません。焦点距離が問題なのですが、晶状体が柔軟になって網膜に焦点が合うという記述もありません。

こういうことを書くと、いや誰それに効果があったと言う人がいます。まあプラシーボ効果というのもありますから(簡単に言えば思い込み)暗示をかければ3割ぐらいは効くかも知れませんね。プラシーボ効果でもあればいいじゃないかと言う人もいますが。

あちこちホームページを旅していますといろいろなものが見つかります。サプリメントの口コミを何文字以上で書いたらいくら払うというような、アルバイトなども見つけましたよ。私は良心が痛むのでやりませんが、口コミや体験談は信じない方がいいと思いますよ。




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