2017年4月16日日曜日

ニセモノダイヤモンド

最近は各地のショップで天然石がよく売られており、特に宝石的な価値のないもの(黄鉄鉱など)も驚くような値段です。宝石には天然宝石と処理宝石・模造宝石・合成宝石・人造宝石などがあり、わかりやすいところを解説してみようかと思います。

まず、処理宝石ですが、原石の中には色が悪く宝石的な価値のないものがあります。例えばサファイヤやルビーなどでは、もう少しいい色をしていたら高く売れるのにというものが、結構多いのです。これらは相場の値段より随分安く売られているので、それだけでもわかります。1000℃位で加熱処理をすれば、元来の色以外のものは溶けて、元の色だけが残ります。普通、宝石にあるインクルージョン(内包物)や細かい割れがなくなるため、よく見ればわかります。他には色を付けた同じ組成の中に入れて高温で処理するものや、原子を加熱によって拡散させ色を変えたもの、放射線処理により色をつけたもの、レーザー処理と酸で不純物を漂泊する方法などがあります。中には色を塗って樹脂でコーティングしたようなものもあるようです。

模造宝石は、鑑別が不要なほど明らかな偽物のことで、上半分はダイヤモンド下半分はガラスといったようなもの(タブレットと言う)まであります。

合成宝石は化学的に合成して作られた宝石で、組成は宝石であるが、日本では贋物として扱われ、宝石としての価値はありません。ルビー・サファイヤなどは専門家の鑑定でないと難しいものもあります。ダイヤモンドは工業用に使われほとんど市場には出回りません。一番注意が必要なのはアレキサンドライトです。アレキサンドライトは天然石がほとんど採れないため、1カラット150万円ぐらいだと思います。1カラット以上のものでないと色の変化が楽しめません。

人造宝石は類似石というもので、似たような石を宝石と偽って売りつけるものです。これは詐欺にあたりますので、今はほとんどの店で正しい名称をつけています。ここで注意しなければならないのは、ダイヤモンドです。ダイヤモンドが入る名前の石が30種類ほどありますので気をつけて下さい。

・アラスカ・ブラック・ダイヤモンド-ヘマタイト(赤鉄鉱)
・アラスカ・ダイヤモンド-水晶
・ウラル・ダイヤモンド-ガーネット(ザクロ石)
・シベリア・ダイヤモンド-トルマリン(電気石)
・スラブ・ダイヤモンド-トパーズ(黄玉)
・マタラ・ダイヤモンド-ジルコン
・ライン・ダイヤモンド-ベリル(緑柱石・アクアマリン・エメラルド)

などです。その他のものは、ルチル(金紅石)・水晶が多いです。

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