2017年4月14日金曜日

ウエルズの見た未来

SF小説という小説の分野がある。SF=サイエンスフィクションでサイエンス=科学、フィクション=作り話です。科学という割に科学的でないものが多いですが、まあフィクションですから。さて、SFの父と言われているのは、ヴェルヌとウェルズです。この人達、ファーストネームやミドルネームもあるのだが、わかりません。

さて、この2人の内でウェルズという方について少し話をしておきましょう。あっ、名前が書いてある。ハーバート・ジョージ・ウェルズと言うらしい。1866年生まれ1946年死去とあるので、79歳か80歳まで生きたのですね。1866年といえば明治維新の2年前、幕末で確か寺田屋事件があったんじゃなかったかと思います。1946年は太平洋戦争終戦の翌年ですね。ウェルズはSF作家でしたが、人権運動や国際連盟・国際連合などの樹立に力を注ぎました。偉人ですが変人だったらしく、国際連盟も国際連合も思う通りのものではなかったということで、痛烈に批判しています。自己中な人です。

ウェルズはチャップリンと親しかったらしいですね。チャップリンに小説の映画化にも助言してもらったいたらしいです。また、女好きだったらしく、浮気相手は著名人だけで6人程度、無名の女性を含むと何人になるか分からないという恐ろしい人でした。イングランドの種馬です。まあ、友人のチャップリンも、結婚、離婚を繰り返し妻は4人、子供は11人ですから、似た者友人と言うところでしょうか。

さて本職のSF小説であるが、これだけ面白い経歴の人なら小説などどうでもいいような気もします。タコ型火星人、透明人間、タイムマシン、動物の知性などは彼の空想の産物です。約100年後の現代でも同じテーマのSF小説が多数発表されていますから、すごい想像力の人だと思います。
 
ウェルズの恐ろしいところは次のテーマの小説を書いているところです。

『解放された世界(1914年)』-原子核反応を用いた爆弾による世界戦争
『アン・ヴェロニカの冒険(1909年)』-女性の自由恋愛や、性愛
『神々の糧(1904年)』-合成食品による危険性
『陸の甲鉄艦(1903年)』-戦車の原型的な兵器・短編
『空の戦争(1908年)』-航空機を用いた戦争

これらは、現在の問題となっているものもありますね。
ウエルズの未来は危険な方で実現しているようです。

彼の「宇宙戦争」はタコの火星人で知られていますが、何度もラジオ・テレビ・映画化されています。最近で有名なものは、
「インデペンデンス・デイ」オリジナル部分が多い。ローランド・エメリッヒ監督、ウィル・スミス主演1996年
「宇宙戦争」スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ、ダコタ・ファニング主演2005年
「ザ・カウントダウン 地球大戦争」ハインズ監督(2005年)
「H.G.ウェルズ 宇宙戦争 -ウォー・オブ・ザ・ワールド-」ラット監督(2005年)
2005年は当たり年だったようです。

それにしても、ウェルズって天才だと思いますか?紙一重の方だと思いますか?

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