2017年7月5日水曜日

ダムは必要ですか?


あちこちにダムがあります。多くの川にダムが作られています。発電用・工業用・農業用・水道用・治水用など数々のダムがあります。砂防ダムは最近はダムではないとされていますが構造などはダムと類似します。谷や窪地をコンクリートや土や石やその他で堰き止めたものがダムです。

コンクリートダムには、アーチダムと重力式ダムがありますが、100m級の大ダムを作れます。アーチダムの方がコンクリートの量が少なくて済みますが、かなり地盤が硬くないと作れません。左はコンクリートアーチ式ダムの黒部第四ダムです。ダム高186mで日本一の高さです。後方のダム湖は黒部湖と言います。

重力ダムはコンクリートの重さで支えているダムで、通常はダムの形は直線になります。左は奥只見ダムで高さ157mで日本で5番目の高さ、重力式ダムでは日本一の高さになります。後方のダム湖は銀山湖と言います。

石を積み上げて作ったダムをロックフィルダムと言います。ダム中心にコアという止水帯(主に粘土)を作ります。長さや形に規制が少なく弱い地質にも対応できるので地質の悪い日本には向いているダムです。左は高瀬ダムで高さは176m、日本で2番目の高さ、ロックフィルダムでは日本一の高さになります。後ろの湖は高瀬ダム調整湖と呼ばれていますが、ダム湖の通称はありません。

ところで、ダムというものは、かなりの環境破壊を行います。ダムは山が両側から迫っているところに造りますので、多くの村がダムの底に沈んでいることは常識となっています。また、水不足になると水のないダム湖がテレビに映し出されますが、普段の水位の線から下はほとんど草木が生えていません。水がなくて枯れてしまったのではなく、ダムを造る時に全て切り倒しているのです。大きいダムのダム湖は何キロも続いていますから、その間の木は全て切り倒し、両岸の斜面を急にしたり尾根を削ったりして貯水量を増やします。

ダムというのはだんだんと湖底に砂が溜まって、貯水量が減ってくるものですが、予定よりかなり早く砂が溜まって使えなくなってしまうものがあります。大きなダム湖なら湖底の砂の浚渫を行えるところもあります。そういうところばかりではありませんが・・・。

ダムができると魚の遡上ができなくなります。ダムによっては魚の通り道を作っているというところがあります。見学したことがありますが、とても魚が通れるようなものではありませんでした。まあ、環境に配慮しているという世間へのアピールでしょうね。海まで下っていた魚はダムによって陸封されます。川魚の種類や味が変ります。私は魚が嫌いですから別にいいんですが、環境破壊まで別にいいという訳ではありませんよ。

現在ではダムはほとんど不要ですし、環境破壊が大きすぎます。計画から着工まで何年もかかり、当初の目的がなくなってしまったのに、建設しているダムもあります。最初にダムの目的について書いていますが、実際には土建業者への金のばらまきです。
そのようなダムはムダです。
今でも談合をやっているかどうか分かりませんが、京都にある関西最難関のノーベル賞まで出している国立大学を出た方が、
「談合は必要なんだよ。大きい会社から小さい会社まで全てが生きていけるシステムなんだ」
と言っていました。ノーベル賞を取った後輩は泣いていることでしょう。その人が腐っているのか、業界が腐っているのか分かりませんが、現在は談合がなくなったのなら業界は腐っておらず、多くの中小土建業者は倒産していることでしょう。


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